前期高齢者、後期高齢者という言葉がシニアに何を意味するのか?

シニアが集まるサロン会で自己紹介がある。時々、私は前期高齢者になりましたとか、後期高齢者になりましたと自己紹介する人がいる。60歳代の私でもどのような意味があるのか分からないで聞き流している。若い人ならば、全然意味を理解できないだろう。私の理解では、前期高齢者は65歳から74歳までのシニア。後期高齢者は、75歳以上のシニアという意味なのだ。

65歳から74歳までの前期高齢者は比較的健康で普通の生活が出来ているシニアが多い。75歳を過ぎて後期高齢者に分類され始めると健康障害が出始めるシニアが増えてくる。そのため、医療保険の負担が後期高齢者から1割負担になる。75歳を過ぎたら健康に注意して健康寿命を伸ばすことを生活のリズムの中に取り入れる必要がある。

前期・後期高齢者医療制度で医療負担が年齢で変わる

前期・後期高齢者という言葉の後医療制度という言葉が続く。前期・後期高齢者という言葉は高齢者医療制度から来ている。前期高齢者になりましたとシニアが話していたら、年金をもらい始めた人だと思えば良い。

前期・後期高齢者医療制度

前期高齢者医療制度とは、65歳~74歳の方を対象とした、健康保険や国民健康保険の医療費負担を調整するための制度である。具体的には、70歳未満は3割負担、70歳以上は2割負担となる。後期高齢者医療制度は、75歳以上の人、65歳以上の寝たきりの人が対象になり、医療負担が1割となる。

つまり、医療負担を軽減する、または、調整する医療制度である。

自己紹介で前期高齢者となりましたと言っている方は、65歳以上で有ると言う事。後期高齢者の場合は、75歳以上であると言う事になる。75歳以上になると介護が必要になるシニアが多くなる。年金生活では医療負担が大きくなる。その負担を軽減するための医療制度になる。

前期高齢者や後期高齢者であっても現役並の収入がある場合は、3割負担となる。現役並みの所得とは、「住民税課税所得が145万円以上で、前年の収入額が383万円以上の被保険者」の事である。

私は今年66歳なので単純に「前期高齢者」と言うラベルを貼られる。国民年金をもらい始めると前期高齢者であると自己紹介が出来るようになる。こんな事は、年齢を身近に感じるシニアでしか関心が無い。

国民年金の支給年齢が将来65歳から70歳に引き上げられたら、前期・後期高齢者医療制度の対象年齢が同様に引き上げられるのだろうか。変更されるならば、医療制度改正手続きが取られるはずだ。

後期高齢者75歳になる前までに何をすべきか?

老人にならないと分からない事が沢山ある。世間は何が自分の身に起きるかを教えてくれない。体の老化現象は個人差が年齢で大きくなる。同じ65歳のシニアでもすごく若く見える人とそうでない人がいる。70歳を過ぎて歩行障害になるシニアもいる。80歳を過ぎても元気にジョギングをしている老人もいる。

年代毎にどのような老化が体に起きてくるかを事前に知っていると対策が取れる。60歳から5年毎に体に何らかの老化現象が起きてくる。後期高齢者の75歳を過ぎると老化が顕著に出始める。70歳から80歳になるまで他界する人も増えてくる。健康という言葉がますます重みを増す。

75歳の後期高齢者になったら、何々を気を付けるのでは遅い場合が多い。前期高齢者の年齢のうちに健康対策を取らないと健康寿命は伸ばせない。

健康寿命を伸ばすには

  1. 運動習慣を生活のリズムの中に取り入れる。足の筋肉に普通以上の負荷がかかる散歩を朝と夕方にすること。階段や坂などが沢山ある散歩ルートを組み立てる。
  2. タンパク質が多い食べ物を意識して摂取する。シニアは60歳辺りから急激に筋肉の量を失い始める。体を積極的に動かす生活から遠ざかるからである。筋肉の量が減ってくると自分の体を自由に動かす体力も減少する。生命エネルギー自体が弱くなる。筋肉を鍛えて筋肉を作る材料をたくさん食べる必要がある。
  3. 毎日が日曜日の状態を作らない。精神衛生上一番悪いのは何かに没頭する事が生活のリズムの中に無いことである。平日の午前中はアルバイトをするとか、趣味の家庭菜園をするとか、やるべきことがある状態にする必要がある。脳に刺激を与える活動が求められる。認知症予防になる。

前期・後期高齢者に区分される年令になったら、自分の体がどのような感じに成って行くかを認識しながら老後の生活を過ごす必要がある。

結論

前期・後期高齢者に区分される年令になったら、健康を気遣う年齢に成っていることを理解する。70歳を過ぎた頃から免疫力が低下して体の弱い部位から病気が発症しやすくなる。60歳を過ぎた頃から老化現象が少しづつ体に出てくる。老化現象は個人差がある。年齢に合わない若さを保っているシニアがいる一方で凄く年寄りになったシニアもいる。「健康」という言葉の重みが増す年齢が前期・後期高齢者に区分される年令から始まる。